2022年2月9日水曜日

メモ : 移動タンク貯蔵所(タンクローリー)は無塗装でよいのかというお話

 先日,甲種危険物取扱者の試験を受けてきました.

問題冊子の持ち帰りが不可のため,自己採点はしていないものの,前日にアプリで過去問の演習をしたのみですから,物理および化学に関する知識が求められる部分はともかく,法令の部分は合格点に達していないと思われます.

それはさておき, 試験に「移動タンク貯蔵所には錆止め塗装をしなければならない」という内容がありました.

私は, 銀色のステンレスとおぼしきタンクローリーを見たことがあるので, これは誤りだろうと考えたのですが, ネットで検索してみると「錆止め塗装をしなければならない」という文言もありました.

本当のところこれはどうなのでしょうか?

移動タンク貯蔵所の基準については, 危険物の規制に関する政令第15条が定めており, そのなかで「移動貯蔵タンクの外面には、さびどめのための塗装をすること。」(15条1項8号) という条文があります.

そうすると, 少なくとも原則としては, 錆止め塗装は必要ということになります.

しかしながら, 実際に銀色の鏡面仕上げがなされたタンクローリーを公道上でみかける以上, 例外規定が存在するはずです.

ネット上には, 横浜市の「危険物規制事務審査基準」が落ちており, そのなかで, 例外規定についての言及がありました.

内容としては,

危険物令第15条第1項第8号に規定する「さびどめのための塗装」については、

ステンレス鋼、亜鉛メッキ鋼等十分な防食効果のある材質のタンクの場合、塗装を

行わなくても差し支えない。

というものです.

https://www.city.yokohama.lg.jp/business/bunyabetsu/shobo-kyukyu/kanri/kikenbutsu/shinsa/kkshinsakijyun.files/0014_20181011.pdf

というわけで, 実務上, 外面塗装は, 必ずしも錆止め塗装を要するものではないものの, 試験内容としてはなんともいえないところです. 


0 件のコメント:

コメントを投稿