概要:
"「施設内の状況をSNS投稿することは全国一律で禁止」の規約があると医療従事者の方から事務所に指摘" 旨のツイートがあり, 到底そのような対応は考えられないため, 当方にて調査したところ, 偽の「医療従事者」が何らかの目的(いたずら)で虚偽の情報を申入れたものと判断した事例.
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調査過程:
①拡散されていた元ツイートにより事態を把握↓
https://twitter.com/suzukisakiika/status/1396269490170601477 Twitter
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「新型コロナウイルス感染症の軽症者等に係る宿泊療養のための宿泊施設確保・運営業務マニュアル(第5版)」を確認し, SNSおよびその他の情報発信についての規定が存在しないことを確認した.
https://www.mhlw.go.jp/content/000740154.pdf 厚生労働省
なお, 別添資料(URLは上記同じ)「新型コロナウイルス感染症の軽症者等に係る宿泊療養対応業務運営マニュアル(例)」内の「(1)宿泊者への注意事項」には, SNSおよびその他の情報発信についての規定が存在しないことを確認した.
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③「新型コロナウイルス感染症の軽症者等に係る宿泊療養について」には「写真撮影など、他の療養者のプライバシーの保護に抵触する行為を行わないでください。」とあるが,他の療養者が写り込んだりすることを防止するものであって,それ以外の意図はないとみられる.
https://www.fukushihoken.metro.tokyo.lg.jp/iryo/kansen/syukuhaku.html 東京都健康福祉局
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神奈川県の資料「新型コロナウイルス感染症自宅・宿泊療養のしおり 第13版」を確認, 6ページに「療養中の注意事項」が列挙されているが,SNSおよびその他の情報発信についての規定が存在しないことを確認した.
https://www.pref.kanagawa.jp/documents/60973/0330_leafret13.pdf 神奈川県
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千葉県では「宿泊療養施設に入所される方へ」に各施設についての情報が掲載されているが, いずれもSNSおよびその他の情報発信についての規定が存在しないことを確認した.
https://www.pref.chiba.lg.jp/eishi/ncov/hotel/hotel00.html 千葉県 健康福祉部衛生指導課 企画調整班ホテルグループ
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関西では, 大阪府豊中市の「ホテルで療養される方へ」内に「SNSなどに宿泊先を載せないでください。」とあるが, 宿泊先の掲載のみを指定していることから, 風評被害防止の目的であるとみられる.
https://www.city.toyonaka.osaka.jp/kenko/kenko_hokeneisei/kekkaku_kansensho/covid19_kansen/syukuhakuryouyou.html 豊中市 健康医療部 保健予防課
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以上により, 「施設内の状況をSNS投稿することは全国一律で禁止」は, 事実でないことを確認した.
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その他:
当該デマの発信人物は, そもそもデマの発信が目的でなく, 宿泊施設の経営者等, 当該宿泊施設が宿泊療養施設として利用されていることを知られたくない関係者による可能性もあるし, 単なる愉快犯の可能性もある. いかなる事情があるにせよ, デマの流布は許されることでない.
以上
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