以前, 2015年に丹沢を日帰りで縦走するという「修行」の記事を書きました
→ http://www.3x92.com/2015/12/blog-post_29.html
そして2年が経ち, 今度は大学の友人と同じコースを行ってきました.
11月8日07:35渋沢駅着
大倉行きのバスに乗りました.
大倉まではおよそ15分です.
渋沢駅北口から大倉へ行くバスは06:48の始発から20~30分ごとに出ています.
本当は7時くらいに渋沢駅で待ち合わせだったのですが, 寝ぼけてスマホの電源を切っていたらしく, アラームが正常に動作せず寝過ごしてしまってこの時間になりました.
ほんとうに申し訳ない.
さて, 言うまでもなく丹沢を日帰りで縦走するという行為は上級者でもかなり厄介です.
(道志から登り大倉から降りるコースであれば上級者に無理なことではないが)
普通は「蛭ヶ岳山荘(35.486367,139.138922)」や「みやま山荘(35.474489,139.163121)」で一泊するので大倉から道志コースでの日帰りはありえません.
おそらく年間で10人か20人しかやっていないでしょう.
ところで今回の登山には一つの目的があります.
今回の登山では温度計を持っていき, 断熱減率がどれくらいか調べることにしました. 使う温度計は先日のあれ(http://www.3x92.com/2017/11/blog-post.html)です.
教科書によると, 標準的な乾燥断熱減率は0.98K/100m, 同じく湿潤断熱減率は0.5K/100mだそうです.
小学生にもわかるように説明すると, 標高が1km上がると気温は乾燥しているとき10℃くらい, 湿っているとき5℃くらい寒くなりますよ...ということです.
湿っていると温度が下がりにくいのは熱容量(あたたまりやすさ)などのせいです.
登り始め (09:11)
塔ノ岳へ (09:54)
塔ノ岳山頂, 1489m (11:16)
実は気温の測定結果と道中での風速から塔ノ岳山頂に留まるのは体力温存のためよくないという判断から手前の1302mにある花立山荘あたりで昼食括弧仮を取ったため, 塔ノ岳山頂は写真だけ撮ってスルーしました.
なお, 気温と断熱減率の話は最後にします.
笹原を進む (11:38)
1567m, 丹沢山着 (12:09)
ここもスルーします.
丹沢を下ると素晴らしい景色を見ることができます.
神奈川で最も美しい景色です.
2015のときは薄雪で最高でした.
なんか現代アーティストが作った盆栽みたいですね (13:04)
1672m, 蛭ヶ岳山頂, 神奈川県最高峰 (13:20)
蛭ヶ岳山荘に入るか否かという議論を行った結果, 蛭ヶ岳を風衝にして飯を食べようということになり, 蛭ヶ岳山荘には入りませんでした.
前回はカフェラテかなんかを600円くらい払って飲みました.
ハクリューさんかわいい
なんでしょう....
コンクリでしょうか?
いいえキノコです
これを発見したときは二人でめっちゃ面白い等々と言ってました (13:55)
とても美しい景色
残念ながらスマホでの撮影なので画角が狭いのですが, パノラマ写真にすればよかったかも
とにかく絶景です.
向こうに見えるのは1587mの大室山, 同姓同名の山が関東にはいくつかあります.
(14:04)
標高が下がって暖かくなってきたのでウドンを作ろうと火をおこす準備.
着火具がないことには昨日の夜に気づきました.
しかたなく遭難時のためのレーザーと顕微鏡の対物レンズで着火を試みます.
しかし, 燃料が冷え切っているのと水性ペンのインクが完全には乾かないせいで煙しか出ません...諦めました
(14:34)
この地域の松枯れが酷いというのは講義で聞いていましたが, 想像以上です.
マツノザイセンチュウ(Bursaphelenchus xylophilus)によるものなのでしょう.
山の上ではサクラスガ(Yponomeuta sp.)による食材が酷いようです.
ここらへんで最終のバスまで結構な時間があったため, 探検しようということになり, ちょっと遊びました.
(15:13)
シベリアでもじゃっとしたヤツを見たい~という話をしていたら彼が上高地にいっぱいあるよ...などと教えてくれました.
それから数分後に彼が「そこにあるではないか」と言ったので何かと思ったらこれです.
サルオガセ Usnea sp.です
実はこのとき既に取り返しのつかない事態に突入していたのでした.
(15:25)
それからしばらく歩きました.
焼山にたどり着く頃にはフラッシュライトがないと道が見えない状態です.
最終のバスは17:47
取り返しのつかない事態.
前回と同じことになりました.
(18:15)
とりあえず三ケ木のバスセンターまで7.5kmあるので休憩のためコンビニへ
餡饅や地場産のクロイモ(里芋)を買いました.
一応私は環境系の学科に植物の研究のために入った植物には一家言ある人間ですが, クロイモという名前ははじめて聞きました.
方言なのかもしれません. そのうちどのあたりまで「クロイモ」と呼ばれているのか調べてみようと思います.
ちなみにちょっと検索したところ, この「クロイモ」は晩生(秋~収穫する)品種で葉柄は紫黒色だといいます. 九面芋(八頭, やつがしら)に類するものだともあります.
いずれにせよ後日, 大学の図書館で調べる必要があります.
コンビニに行く途中はヒッチハイクも試みました.
しかしまあ田舎なので制限速度30kmオーバーで走っていますから止まる車などありません.
まあそんな感じでしたので三ケ木まで7.5km歩くことになりました.
ちなみに私は途中で畑の側溝に足を取られました.
Google Mapでは1時間11分とのことでしたが, 50分程度でなんとか7.4kmを走破できました. 三ケ木に着いたときの安心感はもう....
そんな感じで20:59の電車で町田へと帰りました.
最後に...これは自慢なのですが, 私は牧野富太郎の植物一日一題の初版本を持っています.
ついでに今回使った地図です.
国土地理院のページをGIMPで●●●して●●....そのあと●●を●●したりしました.
これにはもし遭難して死体で見つかった際に所持品から個人が特定できるよう個人情報がQRコードで埋め込まれています. ちなみにこの 3x92.com のQRもあるので, 遭難によってアクセス数を増やすことが出来ます.
ちなみに断熱減率は....6.2K~6.1Kでした!
あくまでも簡易計測ですが, 教科書の値とさほど違わず感激です🐰
麓の湿度は77%でした.
それではまた.
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