ジャガイモ(馬鈴薯), トウモロコシ, 蓮(レンコン), イネ, アズキ, オオアワガエリ(チモシー), ナデシコ, ショウブなどなど
つまり人間が食べたり, 家畜に食べさせたり, あるいは鑑賞したりするために育ててきた植物です.
これらの植物は古代からバイオテクノロジーによって人間が利用しやすい形質(形状と性質)にされてきました.
現代でも遺伝子組み換えや重粒子線(アルゴンとか炭素とかの原子をイオンにして高速でぶつける)照射などを用いた最新のバイオテクノロジーをもってこれは継続されています.
さて, こうして何世代も人間の都合のいいように手を加えたり, 間引いたりしていると形質が変化していきます....というのが今日のお話です.
栽培植物とて最初はそこらへんの野原に生えていた雑草のようなものでした.
たとえば, アズキの原種はヤブツルアズキとされており,
アズキはヤブツルアズキよりも種子が大きく, かつ収量も大きくなっています.
これは人間サマが種子が小さく, 収量が少ないものを引っこ抜いて捨てたりしていたためです.
こういうことを数世代数百世代に渡って行っていると遺伝子も種子や収量が大きいものに選択されるわけです.
これは紛れもない淘汰であり, 植物の一極集中(枝が少なくなったりする)と利用部位の巨大化(葉や種や実が大きくなる)に対するアメリカの農学者Jack R Harlanの説です.
日本ではヒマワリ効果やハーラン効果などと呼ばれているようで, ヒマワリをもって紹介されていたりします.
ヒマワリの原種とされている植物は北アメリカに分布し, 多くの小さな枝と小さな花を持つ大きめの野菊のようなものです.
これをインディアンが数百世代も栽培したことによって現在のヒマワリのような, 枝が太く花は大きく背も高い植物になったとのことです.
仮にインディアンがヒマワリの種子を食さなかったならば, 今のヒ
マワリは存在しないでしょう.
同様に観賞用の植物も花が美しい物を選択してきたために, 美しい花の形質をもつ遺伝子が固定化されていたと考えられるのです.
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